マイクロスコープ

TEL 045-308-3708

歯科治療で使用される顕微鏡

当院では世界でも最高峰の光学系を誇るドイツ、カール・ツァイス社製の歯科用手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を導入しております。

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なぜ顕微鏡を使うのか

歯科医師としての私自身が治療されるとしたらどんな歯科医師に治療をしてもらいたいかという事を常に考えています。その考えの結果の一つが実体顕微鏡を使った歯科治療ということなのです。

歯科治療はミクロの世界を扱う実に繊細な医療行為。
肉眼では盲目的で経験や勘に頼っていた診療が、顕微鏡によって患部が確実に見える事で劇的に変わる。

 
この事実は患者さん側には実際に顕微鏡で治療を受けても殆ど分からないかと思います。むしろ治療時間がかかるので負担が大きいと感じるかもしれません。しかし、、

 治療する際に生体への侵襲はできるだけ少ない方が良い。


という事はおわかりいただけると思います。
顕微鏡を使った歯科治療というのはつまり、そういう事なのです。

見える事の意味

ピクチャ 1.png歯科治療というのはものすごい精度の要求される分野です。私の医院に導入している顕微鏡は最大で約20倍程の拡大ができます。顕微鏡の治療は従来の肉眼での治療とは全く違う世界をもたらしてくれました。肉眼では歯の細部までは到底みる事ができませんので経験や感に頼る治療となってしまいます。顕微鏡を使った治療では1ミリ以下の精度が要求される治療を肉眼での治療より遥かに精度の高い処置で行う事が可能になります。


では、肉眼で見るのと顕微鏡下で見るのとではいったいどれくらい違うのでしょう?

IMG_1770.JPG肉眼で歯を見るとこんな感じで見えます。
IMG_1769.JPG左の画像をクリックしてください。
顕微鏡下で治療をする際は、よく使う拡大率が10倍前後になりますので大体これくらい大きな像を見ながら治療をしています。肉眼で見ているのとは全然違うのがお分かりいただけるかと思います。

症例


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例えば左の写真ですが、ここまで大きな虫歯は従来の保険治療なら銀歯になるような症例です。できるだけ健全な部分を残して虫歯だけをとるようにしています。銀歯になるとするとこれよりもさらに大きく歯を削る必要があります。

充填後.JPGこの症例の場合は白い樹脂を詰めるだけで終了しました。この樹脂を詰める処置も顕微鏡下で行う事で細部まできれいに仕上げる事が可能となります。この程度の処置ですと所要時間は30〜45分程になります。

上顎の大臼歯の治療です。神経の入っていた穴が4つ程開いていますが、実際の穴の大きさは1ミリ以下〜2ミリもない程です。根の治療にはこれらの小さな穴をできるだけきれいに処置をする事が重要になってきます。こういった処置に顕微鏡は最大の威力を発揮します。

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患者さんに左のヘッドマウントディスプレイをつけてもらう事で、上のような動画は顕微鏡につながれたCCDカメラによって患者さんにリアルタイムでみる事もできます。

治療の成功率を上げるラバーダム防湿

IMG_1485.JPG当院では感染予防の為、治療ケースによって左のようなお口にラバーダム防湿というゴムやシリコンでカバーをする方法を行っております。このラバーダム防湿によって唾液による汚染を防ぎ、歯科治療の成功率を上昇させ、また誤飲を防ぎます。日本の歯科治療においてはあまり使用される事は少ないのですが、欧米でこれは当たり前の処置なのです。
ラバーダムについての詳しい説明が読売ONLINEの記事にありましたのでご参照ください。

IMG_1483.JPGラバーダムにより、このように治したい歯だけを露出させる事ができるので、唾液による歯への感染防止や術者にとっても治療が非常にやりやすくなります。